ヤード

Scale Trains SXT30017 UP Pre-2006 Water Tender Set
Scale Trains SXT30019 UP Post-2006 Rebuild Water Tender Set

BigBoy4014号機のレストア完了後、2019年5月、ワイオミング州エヴァンストンからゴールデンスパイク(大陸横断鉄道完成)150周年式典が開かれたユタ州オグデン近郊のプロモントリーサミットへ運行された記念列車編成を再現するには、BigBoyと844形の各々の後ろに増結される水テンダーが必要でした。そこで、米Scale Trains/Rivet Counterから2両セットが発売されていたので購入しました。Märklinからも塗装だけUPにしたインチキテンダーが出ましたが、それはスルー。

【実車について】
これらの増結テンダーは、もともと800形蒸気機関車のテンダーとして1937年に製造されましたが、長年にわたり大きな変化を遂げました。800形の廃車時にスクラップを免れたものは、1960年代にガスタービン機関車GTE8500(Big Blow)の燃料テンダーに改造され、GTE8500の引退後、23-C-GTEと24-C-GTEテンダーが保存され、1970年代には燃料や水の貯蔵タンクとして使用されました。多くは最終的に廃棄されましたが、23-GTE-14と24-GTE-16は、907857と907856にリナンバーされ引き続き貯蔵タンクとして利用された後、最終的には、1989年に動態蒸気機関車隊の給水テンダーになりました。2003年に蒸気機関車プログラム専用であることを示すため、UPP814とUPP809に再度リナンバーされました。

UPP 809「ジムアダムス」と UPP 814「ジョージョーダン」は、タービン燃料テンダーとして活躍していた頃から大幅に改造されています。変更点には、GTELテンダー用に改造された際に追加された外側のジャケットと断熱材の取り外し、燃料油ヒーターの取り外し、上部の角を四角くして水運搬能力を高めることなどが含まれます。UPP 814 は 2006年7月に改造され、続いて UPP 809 が 2008年8月に改造されました。頻繁に一緒に運行され、UP 844、Challenger 3985、そして最終的にはBig Boy 4014 の後ろに並んでいます。

車番変遷は以下の通りです。

24-GTE-16 ⇒ 907856 ⇒ UPP 809 "Jim Adams"
23-GTE-14 ⇒ 907857 ⇒ UPP 814 "Joe Jordan"

モデル概要

米Scale Trains社のRivet Counterブランドのこのモデルは、実車のディティールが細密に表現されており、おそらく時代考証もしっかりしているであろうと思われます。ライトにはLEDが入っており、点灯可能かつ進行方向自動切り替えですが、アナログ操作時かと思ったら、ESU製のデコーダーをライト切替だけのために搭載しており、驚きです。現状２線式のままで３線式改造は行っていないので、非点灯です。残念。

24-GTE-16 / 907856 / UPP 809 "Jim Adams"

同じテンダーの時代が異なる２種を購入したので、比較です。
なぜ２種を買ったかというと、90785x時代の方がディティールが豊かで魅力的だったからですが、150周年記念編成や現状のBigBoyや844と組合せるのはおかしいので、UPP8xxのほうも買うことになりました。こうなってくると、90785xを活かすために、ガスタービン機関車が必要か…

907856テンダーです。動態蒸気機関車隊の給水テンダーとして使われたり、ヤードで貯蔵タンクとして使われた時代ですが、ガスタービン機関車のテンダーを務めていた時の姿形や装備が残っています。前後・上下・左右、手を抜くことなく、実車に忠実なディティールとなっています。

UP 907856 Pre-2008

以下は、907856が2003年 UPP 809 に改番され、2008年8月に大改造を施された後の姿です。"Jim Adams"という人名のようなニックネームも付けられています。米国旗は塗装ではなくパネルが貼り付けられています。ガスタービン燃料に必要だった装備が取り払われ、貯水専用となり、タンク容量を増やすため、前後のスロープがなくなり、直角妻面となりました。BigBoyの後ろに付くことが多いのはスター＆ストライプスのせいかな？